一重項酸素生成剤

フタロシアニン (Pc) 光機能の一つとして、一重項酸素生成能に着目した。一重項酸素は、光線力学的癌治療、有毒物質の光酸化、および有用化学物質合成における中間体生成などに対して有用である。

光増感剤の光励起で生成する励起三重項 (T1) 状態から酸素へのエネルギー移動により、一重項酸素は生成する。そのため、T1状態の量子収率 (ΦT) の上昇が、一重項酸素量子収率 (ΦΔ) 向上に必須である。

一般に、スピン状態の変化を必要とする ΦT 上昇には、重原子効果(重原子が持つ大きなスピン軌道相互作用)の利用が挙げられる。

重原子の代わりに、有機ラジカルとの相互作用やπ電子系対称性を低くすることで、ΦΔ を上昇できる方法論を示した。これらの研究は、光機能分子設計における柔軟性を大きく向上している。

また、一重項酸素を生成できる固体材料も開発している。



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